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2008/12/26
Vol.36 今、Junk Stageにいる理由

いよいよ2008年も終わりですね。
今年1年「クラシック・サポーターになりたい!」をご愛読いただいたみなさま、ありがとうございました。
今回は12月特別編の最終回として、僕がJunk Stageで書くようになったいきさつを書いてみたいと思います。

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現在Junk Stageのライターさんは、編集部スタッフによってスカウトされた方が多いと聞いていますが、僕の場合は自分から応募して参加しました。
もともとJunk Stageに参加する前からずっとクラシック音楽にまつわる文章を書いてみたいと思っていて、それまでにも何度か個人的にブログを作りCDレビューや音楽日記のようなことにチャレンジしていました。
でも面倒になって途中でやめてしまったり、プライベートなブログで仕事が絡んだ話を書くことの難しさに直面したり、自分では納得のいく方向性が見つけられなかったりして、どれも長続きはしませんでした。

今年の1月にJunk Stageというwebマガジンを見つけたのは、そうやって自分を表現する方法と場所を模索していた頃でした。
自分で勝手に作ることができる分、作っただけでは何の評価もされない個人ブログとは違い、既に一定の評価と支持を受けているwebマガジンという枠組みの中で文章を書くことは、僕にとってすごく魅力的でした。
ぜひここで書いてみたい、でもこの様々なジャンルの強烈な個性を持った人たちの中に入ってやっていく自信は全くないと数日間ウジウジと悩んだ末、ようやく決心して代表の須藤さんにメールをしたのです。
ところが、2度ほどメールをやりとりした直後に職場の状況が急変、僕自身もどうなるかわからないほど流動的な状態になったため、そのまま交渉は中断してしまいました。

それから3ヶ月後の4月。
僕は京都の店に異動して1ヶ月が経ち、ようやく落ち着きつつあった頃。
Webマガジンで文章を書くというチャンスをまだあきらめていなかった僕は、ちょうど創刊1周年を迎えたJunk Stageへのお祝いのあいさつを兼ねて、再び須藤さんにメールしました。
この時期は、8月に予定されていたJunk Stageの舞台公演に向けての準備の真っ最中だったようで、須藤さんから「今なら、今週締め切りの舞台公演のパンフレットに名前を掲載できるので、すぐに書いてみませんか?」という返事が返ってきました。
Junk Stageに参加したいとは思っていたものの、何を書いたらいいのか、本当に続けていけるのかとまだ迷っていた僕にとって、この状況は一歩を踏み出す絶好のきっかけとなりました。
僕はすぐに、正式に参加することを伝えました。
こうして強力に背中を押される形で、晴れてJunk Stageライターの一員になったのでした。

┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌

僕がJunk Stageで書いている理由のひとつは、”「情報メディア」より「感動メディア」”というJunk Stageのポリシーに共感しているからです。
まだ正式に参加を決める前の何回かのメールのやりとりの中で、須藤さんからはJunk Stageには役に立つ情報はいらない、CDの評論だったらamazonでやればいいとハッキリと言われました。
それは僕の思いと一致していました。
僕は大阪のCDショップで働いていたとき、スタッフには常々「僕たちは単にモノを売る人じゃない。音楽を好きな人たちのサポーターになろう。お客様と音楽の喜びを共有しよう」といい続け、まさに「情報」よりも「感動」を重視していたからです。
Junk StageではCDや音楽そのものと言うよりも、それらを取り巻く「人の心」を書いてみたいと思っていました。

Junk Stageで書いているもうひとつの理由は、代表の須藤優さんの存在です。
心の内に熱い思いを持つことは誰にでもできますが、それを実際に形にすることは本当に難しいことだと思っています。
だからこそ、自分の思いを形にすることができる人は素晴らしいし尊い。
ましてやJunk Stageはビジネスではなく、好きという情熱だけでやっている人たちの集まりです。
僕はこのwebマガジンを見つけたときからスタッフブログを熟読し、須藤さんのメディアに懸ける執念、それを形にできる実行力、周囲を巻き込む不思議なパワーに心打たれていました。
この人のもとだったら、何か面白いことができるに違いない。
今、日々進化を続けるJunk Stageに身を置き、その直感は間違っていなかったと感じています。

┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌

Junk Stageに参加するとき、僕は須藤さんと何度も意見交換をして、僕でなければならないウリはどこにあるのかという点を相談してきました。
そして出てきた結論は「CDショップの店員という立場からクラシックを書く」ということ、そして「音楽によって人と人とを繋ぐ」というスタンスを押し出すということでした。
こうして自分の立ち位置をはっきりさせた上で文章を書くことで、僕はCDショップの店員という立場でできることを強く意識するようになり、それまで以上にCDショップの店員という仕事に誇りを持てるようになりました。

今年Junk Stageに参加できたことは、僕にとって大きな意義がありました。
僕がもし須藤さんと出会うことなく、個人でクラシックのブログを作っていたとしたら、この連載は生まれていないばかりか、今の僕はいなかったと断言できます。
この場を借りてJunk Stageと須藤優さんに感謝の意を表したいと思います。
今年の流行語を使えば「私もあなたの作品のひとつ」なのです。

┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌

4回に渡ってCDショップから離れたエッセイを綴った特別編も、これで終わりです。
来週、というより新年1月3日からはいつものエッセイに戻ります。
皆さまどうぞよいお年をお迎え下さい。
そして来年も「クラシック・サポーター htpiqiao. омега созвездие золотоになりたい!」をよろしくお願いいたします!

12:00 | 自分の話 | No Comments
2008/12/19
Vol.35 アンダンテ・マエストーソ

今回も12月特別編として、創作エッセイに挑戦してみました。
この話はフィクションなので、場所も人物も(「僕」も含めて)全て架空のものです。
なおこの創作エッセイは、桃生苑子さんがJunk Stage上で執筆しておられる、花にまつわる連作小説シリーズ「flora world」へのオマージュとして書いていて、シンビジウムという花が裏テーマになっています。
普段のエッセイ以上に素人の作文につき、余興として楽しんでいただけたら幸いです。


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僕が働いているCDショップでは、閉店後にレジ閉めや書類の整理などをしているとき、店内に小さく音楽を流しながら仕事をしている。本当は閉店したら無駄な電気を使わないようにと言われているけど、このささやかな楽しみは、僕が働く以前から黙認されていたようだった。閉店後のBGMの選曲は、今流行りのさわやかなJ-POPだったりゴリゴリのハードロックだったり、スタッフによってまちまちだ。毎週水曜日、クラシック担当の僕がラストまでいるシフトの日には、落ち着いた気分のクラシックをかけることにしていた。12月のある水曜日、その日は僕とクラシック担当のアルバイトの女の子の2人で閉店後の作業をしていた。BGMにはピアニストの上原綾子さんのアルバムを選んだ。2002年のチャイコフスキー国際コンクールで日本人として初めて優勝した上原さんのデビュー・アルバム。チャイコフスキーの作品ばかりを集めた、僕のお気に入りのアルバムだった。ゆったりとした「ノクターン」が静かに流れる中、僕はアルバイトの女の子と他愛のない話をしながら、お客様の注文書を整理していた。

「私はシンプルな暮らしがしたいんですけど、彼はそれがイヤみたいなんです」

彼女は数ヶ月前から、大学時代に付き合い始めた同い年の恋人と同棲している。2人が住んでいる部屋は彼女が借りていることもあって、基本的に部屋のレイアウトの決定権は彼女にある。そのシンプルさは彼にしてみるとちょっと物足りなく質素に感じられるようで、色々と口出ししてくるらしい。

「一番長い時間を過ごす場所のことだから、お互いに妥協できないんですよねぇ」

この先うまくやっていけるのかなぁ、と彼女は大げさにため息をついた。そんな彼女の身の上話を聞きながら、僕は書類を棚に戻すついでにBGMの曲を「アンダンテ・マエストーソ」に代えて、ちょっとボリュームを上げた。

「ねぇ、この曲聴いたことある?」

これはチャイコフスキーの有名なバレエ「くるみ割り人形」の中から「パ・ド・ドゥ」という曲をピアノ独奏用に編曲したもの。バレエの中では後半の見せ場に当たる重要な曲でありながら、チャイコフスキー自身が抜粋した演奏会用の組曲には入っていないので、一般的にはそれほど有名ではない。僕は上原綾子さんのアルバムの中で、この曲が一番好きだった。

「くるみ割り人形のCDは持ってるけど、この曲は初めて聴くかも。こんな綺麗な曲があるんですね」
「ふふ、いい曲でしょ。この曲のメロディ、どうなってるか分かる?」
「どうって……ドーシラソファーミレドー。え、これってただの音階ってことですか? こんなに綺麗な曲なのに。すごーい!」

彼女は両手を広げて、ちょっとおどけた風に驚いてみせた。

「パ・ド・ドゥ」は、本当にドシラソファミレドと音階が下がっていくだけの、シンプルなメロディがひたすらくり返される曲だ。そこにロマンティックなハーモニーがつき、キラキラとした音で周りが彩られると、シンプルな音の連なりだったものの奥に魅惑的な世界が広がっていく。少し変化のある中間部を経て再び音階メロディが盛り上がりクライマックスを迎える頃には、僕らは作業の手を止めて曲に聴き入っていた。

「ただのシンプルな音階が、こんなにロマンティックでドラマティックな音楽になるって凄いと思わない? シンプルと質素って違うと思うんだよね。お互いが納得できるポイントはきっとあるんじゃないかな」

曲が終わって一瞬の静寂の後、僕は注文書の束をトントンと整えながらそう言った。彼女は何か考えているように少しうつむいて黙っていたけど、ふいにパッと顔を上げた。

「私、今度このCD買いますから、置いといて下さいね」

屈託のない彼女の笑顔に向かって、僕は微笑みながらうなずいた。
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花言葉: 素朴、飾らない心


【関連リンク】
・グランド・ソナタ(チャイコフスキー)/上原彩子 [EMIミュージック・ジャパン ファミリークラブ]

 物語に登場する上原彩子さんのアルバムです。
・ Tchaikovsky - Pletnev Nutcracker 7.Andante maestoso [youtube]
 「アンダンテ・マエストーソ」の実演。演奏は超絶技巧系若手ピアニスト、トカレフくん。
・Nutcracker Pas de deux 2005 [youtube]
 こちらはオリジナルのバレエ。オブラスツォーワさんは有名なダンサーだそうです。
・Re: Tchaikovsky-Pletnev The Nutcracker “Gran Pa de deux” [youtube]
 ついでにフィギュアスケートも。中国の申雪&趙宏博の素晴らしい演技。

12:00 | 創作エッセイ | No Comments
2008/12/12
Vol.34 「もっと」を求めて

前回に引き続き、12月は特別編としてCDショップとは離れた話を書いてみたいと思います。
今回は6月頃に書いていたものの、CDショップの話ではなくなったために封印していたものを引っ張り出してきて、大幅に加筆したものです。

┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌

僕には「もっと」を求めていた時期がありました。
もっとたくさんの人と友達になりたい。
もっとたくさんの人に僕のことを知ってほしい。
そして僕のひとつの行動で、もっとたくさんの人の心をいっぺんに動かしたい。

僕は狭く小さい世界にしかいない自分が嫌でした。
その頃は何をやっても、手にしたものの喜びよりも、手にすることができないものが遥かに多いという悔しさの方が勝っていました。
でも、求めれば求めるほど僕の思いは世界の広さに吸い込まれ、決して全てを手に入れることができない心には、いつしか砂漠に水をまくような空しさが残るようになりました。

┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌

今から5年ほど前、「もっと」を求める思いがピークに達していた頃に、TV番組で紹介していたユニセフの絵ハガキセットを買ったことがあります。
3,000円のハガキを買うことで、アフガニスタンの子供たち何10人かに予防注射をしてあげることができるというものでした。
今考えると不思議なくらいの衝動に突き動かされ、すぐにそのハガキを注文しました。
僕の心は、日本を超えて世界にまで向かっていったのです。
自分の行動で一つの国を救うことができるぐらいの大きな気になっていた僕は、ユニセフから届いたハガキを手にして、自分の行動に満足しました。

でもよく考えてみると、自分が影響を与えられる何10人かに満足できずに飛び出したはずの場所で僕にできたことは、やっぱり何10人の子供たちに手を差し伸べることだけでした。
世界のどこに行ったとしても、結局自分の手が届く範囲は同じだったのです。
その事実に気づいて僕は愕然としました。
こうして「もっと」を求めて世界に飛び出した心は、また僕の目の前に戻ってきました。

┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌

そんな僕が、自分を「もっと」の呪縛から解放するきっかけとなった出来事があります。
それはCDショップで働くようになってしばらく経った、ある日のことでした。
僕は同僚からもらった牛丼の無料券を持って、ひとりで昼食を食べに行きました。
食べ終わって店を出ると、交差点の角に立ってビッグイシューを売っているホームレスのおじさんがいました。
ビッグイシューとはホームレスの自立を支援するための雑誌で、ホームレス自身が販売しています。
200円の販売価格のうち110円がホームレスの収入になるというしくみは知っていました。
(現在の販売価格は300円になっています)
僕は牛丼の無料券で浮いたお金で、それを1冊買いました。

以前の僕だったら、たった1人が110円儲かるだけの雑誌なんて買おうと思わなかったはずです。
でもその時は、ユニセフの絵ハガキを買った時と同じように、不思議な衝動に突き動かされていました。
今ここでビッグイシューを買うことで、ただやみくもに「もっと」を求めている自分と決別できると思ったのです。
それは自分自身に対する儀式のようでもありました。
僕はホームレスのおじさんから、思ったより上質な作りのビッグイシューを受け取り、心の中で「これでいいんだ」とつぶやきました。

┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌ ┌

今の僕は、巨大な力のような「もっと」を求めていた頃の自分とは違います。
大事なことは、どれだけたくさんのものをいっぺんに動かせるかということじゃなくて、今目の前にあるひとつのものを、どれだけ誠実な心で触ることができるのかということなんだ、と思い至ったからです。
そして、そのことを残念だとは思っていません。
僕がいつか、たくさんの人の心に届くでっかいことができたとしても、その時に僕がやっていることは、やっぱり自分の手が届く範囲の人たちに対する誠実な毎日の積み重ねで、それがいつのまにか集まって大きくなっているんだろうと思っているからです。

かつて求めていた「もっと」の正体は、手っ取り早く自分の存在を認めて欲しいという、単なるエゴの塊だったのかもしれません。
今でも「もっと」のエゴが芽生えそうになると、ビッグイシューを買ったあの日の交差点の光景が頭に浮かんできます。

12:00 | 自分の話 | 1 Comment

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